相模中学校の災害対応授業を支援しました。

発電機動け!
発電機動け!

 3月6日。寒い朝でしたが快晴でした。昨夜来の雨も上がって相模中学校3年生対象の「災害対応学習」の日を迎えました。昨夜も担当の先生から、「グラウンドの水はけがよくないので心配だ。雨バージョンでどうだろうか?」との相談がありましたが、晴れを信じましょうとお話をさせていただき当日朝の対応としました。

快晴でした。グランドのコンディションも問題ありませんでした。(ほっ) しかし、かなりの寒さで校庭での訓練は大丈夫かな?と思いましたが相手は活きの良い中学生だと思ってチャレンジさせようと思い原案通りの実施としました。

 

 7時30分、メンバーが会場に集合しました。簡単な打ち合わせを済ませると各自が持ち場に必要な資機材を配置し始めました。このあたりは百戦錬磨の私たちのチームの強みです。安全防災課の職員も早朝から協力くださって災害用井戸の設置に取り組んでくださいました。

 8時30分 私たちの活動を支援してくれる仲間の災害救援ボランティア推進委員会のセーフティーリーダー(SL)の面々(18名)も集まってくださいました。

生徒たちは、登校と同時に体育館前で「非常用炊飯袋」に自宅から持参した米に水を入れる作業にかかっていました。災害時にはこの袋が威力を発揮します。このことを今日の給食を通じて体験してもらえればと思いました。生徒はそのまま教室で朝礼を行った後にグラウンドに集合しました。

 

 教頭先生の挨拶、本日の授業を総括するS先生からプログラムの説明そして、ZSVNの宮本から安全行動の注意を話しました。何をするにも「安全最優先」という考え方をしっかりと学んでほしいと思います。

その後、クラス担任の先生の引率で体験課目のブースに向かいました。今回の課目の選定は、中学生が災害時にできないと家族が困ること、さらに地域の力になって活動できるスキルを身につけることを目標にしました。

 

 体験課目のメニューは、①水運搬と配水、②家庭のトイレを非常時にどうやって使うか、③ロープワーク(物を縛る)、④ブルーシートの活用で三角テントの作り方、⑤災害備蓄品と資器材の使い方(発電機操作)、⑥応急手当の仕方の6課目です。このほか、各クラスから選ばれた4人の代表が薪を使ってかまどに火をつける作業を体験しました。

 

 学校の防災体験として「災害避難所開設」などをテーマとして体験授業を行う事例がありますが、現実には、災害直後にそのようなことを中学生に課すことはありえないのです。それよりももっと身近なリアルな課題に絞って取り組みました。 6クラス(各35名)ですのですべての体験は不可能ですので、45分を目安に2科目を体験することとしました。

 

 私たちが目標とすることは例えば②の家庭のトイレを非常時にどのように使うか?という体験です。

水が止まります。電気も止まります。そのような中で「トイレ」をどのようにするか?という重大な課題が出てきます。たしかに、段ボールトイレも一つの方法かもしれません。しかし、すべての建物が倒壊するということは想定する必要はないと思います。もしそれを想定したら座間市などは「がれきの山」となってしまいます。新耐震の家屋やマンションなどでは「便器」が壊れることはないのです。となれば、その便器をどうやって使って排泄をしてゆくかということを考える方がリアリティーがあるはずです。その一連の手順について模擬の便器を使って体験をしました。おそらく、このようなことは彼らの保護者だって知らないことなのです。家庭の中で彼らがこのスキルを持っていることは家庭の「災害対応力」が上がることになるわけです。

 ①の体験課目の「水の運搬」は、彼らが地域で活動できる可能性のある体験学習なのです。

座間市には水は十分にあります。その水を運ぶ道具は不十分です。これは個人の問題です。高齢者の方は井戸まで来られないことが予想されます。そのような時に、彼らが、「段ボール」に水を入れてリヤカーで配達するということはできるはずです。そんな馬鹿な?と思われる方がいるかもしれません。もし、灯油をタンクから移し替えるポンプ(水専用)があれば、この水をペットボトルに移し替えて戸別配達が出来るはずです。

電気が止まった高層階の住宅ではこの方法しかないと思うのです。その時活躍してくれる力が「地の子」である中学生だと思うのです。そのような「出来そうなこと」を気づくことを目標として一つ一つの体験課目に設定して取り組みました。

 

 寒い中本当に大変だったかもしれません。生まれて初めて「なた」を持って薪割りを体験した生徒もいたと思います。多くの生徒さんは熱心に学んでくださいました。彼らがどのような感想を持ったか課題文の結果が楽しみです。

 今日お手伝いくださったSLの皆さんもせっかく講習を受けても活動する場所がないのが実情です。

このようなことを地域で行政と「協働」して行う取り組みが大事だと思います。災害対応は究極の「協働事業」なのです。その関係構築は一朝一夕にはなりません。平時からのこのような積み重ねが生きてくるのだと信じています。

もっとも、こんなことが生きないことを願っていますが地震はそう簡単にコントロールできるものではないと思います。だからこそこのような備えが必要でありそれが「減災活動」だと考えています。

ご協力いただいた皆様にお礼を申し上げます。ZSVNのメンバーの方々ご苦労様でした。