平成26年度 避難所開設担当職員+避難所運営委員研修を支援させていただきました。

 平成26年度ざま災害ボランティアネットワークと座間市による協働事業の避難所開設担当職員研修(Cコース)と避難所運営委員会対象の研修が合同で行われZSVNもお手伝いをさせていただきました。

 座間市は、平成23年度から25年度の3年間にわたって避難所開設を担当する職員を対象に講座並びに実技(開設訓練)を行ってきました。3年間で延べ300名の職員が研修を受け、開設のための基礎知識や技能を身につけました。

 平成26年度から、新しく始まった、相互提案型協働事業である常設型「避難所運営委員会設置支援事業」に関連して初年度は3ヶ所のモデル避難所が選定されました。この避難所運営委員研修と、新年度に新しく避難所開設担当職員に指定された職員研修を合同で行うことになりそのお手伝いをさせていただきました。

 研修は災害、特に地震災害に備えるための避難所を想定しています。災害に対する基礎的なテーマとして座間市がかかげています「生き残らなければ何も始まらない」をキーワードとして、我が身と家族の安全確保・・・「自助」の大切さを学びました。大事なことは「自助」即「共助」という考え方ではなく、「向こう三軒両隣」のつながりを大切にする「隣助」の徹底を学びました。

 座間市は、地形的には湘南地域で発生する「津波」の被害にさらされる危険性は少ないのです。

座間市で、注意すべきことは住宅密集地での火災と、関東大震災の被害記録にも残されている「液状化」による被害です。

座間市は、高度成長期に急激に住宅地の開発が行われてきた結果、狭隘な道路が多く火災が発生すると被害が多くなることが指摘されています。したがって、何よりも「隣助」による初期消火活動の大切さについて話させていただきました。

その後に、地区における「隣助」がつながりあって初めて「共助」による助け合いが生まれることを話しました。

 私たち、ざま災害ボランティアネットワークはこの一連の時間的な流れを「災害時のタイムテーブル」として捉えて「発災後の3:3:3」と呼んで市民講座、学校から依頼をされる授業の場でも話をさせていただいています。

最初の3は「3分」です。次いで「3時間」、そして「3日間」という流れに沿ったイメージを持って災害に備え、対応を考えるというものです。


 職員だって家庭に戻れば「市民」であり「家庭人」です。家庭の安全無くして市民の安全・安心を確保することはできません。したがって、新任の開設担当職員の方には、発災⇒参集⇒活動開始ということではなく、先ずは、家族と地区の安全を確保したうえで参集行動に移るという考え方を話しました。

 合同研修の良いところは、このような考え方を「市民」と「職員」が同じ場で聞くことによって参集⇒活動に関してフェイズを合わせることが出来るのです。私たちが目指したところは、まさしくここにあるのです。市民は市民、職員は職員という別の研修を受けても考え方、相手の立場を理解することが出来ないのです。

安全防災課の担当職員からも、開設担当職員はおおむね6時間~12時間程度たってからの活動を想定している・・・という話もありました。

 多くの市民の方は、即参集、即開設、即受け入れ開始と考えているようですが、そのようなことが無理であるということが、運営委員を通じて地区、地域へ戻されるであろうと考えています。

考え方の共有化と言葉では言い研修に参加している市民に対して、行政も「そう簡単にはできないですよ」ということを伝え、市民もそれならば一人ひとりが「自助力」を高めて初動期を対応しなければならないのだなということを理解できたのではないかと思います。


 その後、活動に必要なマニュアル作成に向けての大本となる「ガイドライン」について安全防災課の職員の方から説明がありました。このガイドラインについても、すでにZSVNとある学校、自治会で実験を行い一応の検証をさせていただいたものです。今後、若干の修正はあるかと思いますが、この基本を基にそれぞれの避難所に合わせた「避難所運営マニュアル」がつくられることになります。これを作るのが「避難所運営委員会」の仕事なのです、


 そこで付け加えさせていただいたのは、往々にして「マニュアルを作る」ということが目的化してしまう危険性があります。そうではなく、作られたマニュアルを基に円滑な避難所の開設と運営が出来る活動を継続的に行って行くこと。最低でも、年1回の訓練を行うことでその中から避難所の課題を浮かび上がらせて対策を講じてゆく必要があることを話させていただきました。


 昼食、休憩後、メインイベントの「避難所運営ゲーム」を5つのグループに分かれて行いました。このゲームはいま一種のブームになっているようですが、私たちは、受け入れの速度を鍛えるのではなく、ひとり一人の避難者に対してどのように対応してゆくのかということを丁寧に行う方法を採用しています。

また、図上訓練で行われる「条件負荷」の一種を「イベントカード」と呼んでいますが、これについてもプロジェクターを使って全グループに同時に対応を迫る方法を取ります。

賞味約70分間、各グループ6名で受け入れ作業の疑似体験を行いました。初めは、運営委員と職員の間に壁のようなものを感じましたが、ゲームが進むにつれて一体化して行動するチームの姿を感じることができました。

本来であれば、後1時間をかけて全避難者に対して対応をするようにできればよいと思います。

これは、個別の避難所で行うHUGの時にとっておきたいと思います。

長時間にわたる研修でしたが皆さん本当に熱心に受講してくださいました。また、ファシリテーターを担当したZSVNのメンバーも回を重ねるにしたがって慣れてきて、余分な介入が少なくなってきました。どうしても誘導型の意見を言ってしまいます。それをじっと我慢することも大事な役割なのです。お疲れ様でした。