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平成29年度体験型市民減災・災害対応訓練が行われました。

平成29年度の座間市とざま災害ボランティア(ZSVN)の協働事業の一環として計画された「29年度 第1回市民減災・災害対応訓練」が座間市役所ふれあい広場及び市役所1階市民サロンを会場にして行われました。

 

この企画は、すでに平成24年度から開催されており、目的は、座間市の掲げる防災・減災のキーワードである「生き残らなければ何も始まらない」を具体的に市民の方々に知ってもらい、単なる「防災の講話」のような知識偏重の減災・災害対応から一歩進んで、実際に何を「どうやったらよいのか」という「わざ」を広めることを目的として取り組んでいます。

 

今日は、夏にも関わらず薄曇りで気温もさほど高くなかったので「ほっと」しました。

8時には、市の危機管理課職員、ZSVNのメンバーそして、私たちの活動を側面から支援をしてくれる仲間である、公社SL災害ボランティアネットワークのセーフティーリーダー(略称:SL)が約10名(横浜・相模原・愛川・千葉県市原市)から駆けつけてくれました。

 

副代表の指揮の下、朝礼が行われメンバーや支援者に対して今日の活動の目的、役割担当、安全衛生上の注意が行われそれぞれ会場の設営に入りました。実は、会場に張られたブルーのテントは念願装備でした「ざま災害ボランティアネットワーク」の大型のテントです。

慣れれば2人でも展開可能のテントです。(3m×4.5m)

 

今日の、訓練の目的は、「シェイクアウト行動」で生き残った「いのち」を、生き延びる「わざ」を覚える・・・という考え方は変わりありません。

 

プラスしたのは、「消火訓練」に本物の火炎を発生させる装置を借用して、それに向かって「水投てきパック」で消火の体験を行う方法を企画を入れました。

最近、裸火の使用が原則禁止となりました。したがって、本物の炎(ほのお)に向かって消火装置で消火するという体験が出来なくなり、子供だましのような「水消火器」で火点に向かって水を飛ばすという方法が一般的になりました。

 

私たちは、調査を重ねて火炎発生装置のあることを知り、SLの訓練で体験をしました。

非常に良いという感想が多かったので、この装置と「水投てきパック」を結び付けて、初期消火の力を高めることにしました。

そのほかの、訓練は基本部分ですので体験してもらうことにしました。

 

9時ごろから参加者が集まり始め、炊出し訓練用の炊飯準備作業を体験します。約100gのご飯を炊いて、今日の昼食となります。

 

9時30分、参加者市民、座間市職員(新採用)、聴覚障がい者並びに手話通訳者など約50名の方が集まりました。

座間市危機管理課職員の挨拶、ZSVNの挨拶の後、「おらほのラジオ体操」に合わせて準備体操が行われました。

その後、配布されたマニュアルを参考に、各々が興味を持った課目に参加してもらいました。

ブルーシートを活用した三角テントの作り方、ロープワークなどは人気課目です。

新しい消火訓練にも次々を体験して行きました。(私が担当だったので写真がありません)

地味な体験科目ですが、水運搬の体験にも真剣に取り組んでいました。

何といっても参加者が集中したのは「応急手当」訓練でした。指導者のSLのH君は数多くの講座や訓練を重ねているので指導は上手でしたが・・・何よりも会場が屋内で冷房が効いていたので人気があったようです。

 

家具の固定、ガラスの飛散防止はZSVN独自のツールを使って副代表のMさんがわかりやすく解説、体験指導をしていました。

トイレの使い方、発電機の操作と作った電気の使い方、太陽光パネルを使った、ZSVNの独自の蓄電装置にも興味を示す方もいました。

このように、11時20分まで思い思いに体験をしていました。

 

11時20分に全員集合して「バケツリレー」による消火訓練を体験しました。

この訓練は、災害時には消火だけでなく、物を人から人へと手渡しする作業が多く出てきます。そのようなときにも活用できる動作を覚えるために毎回取り組んでいます。

全員が息を合わせてバケツを送り続けました。

 

訓練が終了したところで、アンケート記入をして朝仕込んだご飯も炊けていますので「災害時の食事」➡「災害食」の体験を行いました。

 

約、3時間強の訓練でしたが、参加された方々は、本当にためになった。

もっとたくさんの方が参加すればよいのに・・などという励みになるコメントをいただきました。

座間市の新人職員も「目から鱗でした。早速かえってガラスフィルムを貼ります。テレビを固定します…」などの話をしてくれました。

 

私たちは、地域の防災訓練を変えたいと思っています。

ぜひ、この訓練を地域の訓練の基礎として取り組んでいただきたいと願っています。

いくら、災害に対する知識が深くても、本当に役に立つのは、減災行動に取り組んでいるか、災害対応訓練を繰り返し行っているかということがわかれ道なのです。消防署や行政の担当者を呼んでの「講話」や「展示型訓練」は実際には役に立つことは少ないと思います。だからこそこの訓練を行政がZSVNと協働で取り組んでいるのだと思っています。ぜひ学びを生かしてください。

ありがとうございました。次回は11月に開催されます。

 

 応援で参加してくださった公社SL災害ボランティアネットワークのSLメンバーの皆さんありがとうございました。

ZSVNのメンバーの方、半年の予定が終わりました。

29年度下期も計画がたくさんあります。ぜひ奮って参加して、教えることができる人になってください。ご苦労様でした。